太陽の画家・三谷祐資

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全長270m巨大絵画展
~ありがとう地球~

ユーラシア大陸に栄えた文明の聖域を辿り、四季の織り成す日本の大自然へ。 画家三谷祐資が魂を込めて描きあげた 全長270m 巨大絵画展を開催しました。
※絵画展は既に終了しています






  古代ギリシャから始まり、エジプト太陽の創生、モーゼが十戒を授かったシナイ山と荒野、メソポタミアの満月、インド平原の夜明けから仏教発祥の地ブッダガヤーの森、そしてガンジス川、ヒマラヤ山脈から中国黄山へと描いた100メートル。

 そして日本へと渡り、 《冬》 豪雪の信濃川から日本アルプスを越え、霊峰富士山へ。 《春》 雪解けの渓流に水芭蕉やこぶしの花が咲き、桜の季節を迎え、やがて新緑の乗鞍岳と白樺、奥入瀬の渓流から梅雨の黒部渓谷へと続く。雷鳴を轟かせ梅雨が明けると、《夏》 三陸の海が夜明けを迎える。南アルプス山頂より描いた夏の山々と渓谷へと続き、 《秋》 ブナ林も紅葉に染まり、山々は黄金色に輝き、そして初冠雪を迎える。美しい日本の四季を描いた170メートルとなり、合わせて270メートルの巨大な作品となった。

 こんなにも大きい絵を描くとは夢にも思わなかった。始まりは一本の巨樹を描いた事だった。そこからユーラシア大陸の文明の聖域を描く構想が浮かび、左右に増殖するように描き、そして日本へと続き、気づけば全長が270メートルになっていた。高さは2.4メートル、総重量は約4トンになり簡単に見る事も出来ない。日本の四季の取材だけでも10年かかり、完成まで30年を過ぎる歳月を要した。

 「人間とは何か」 とルーツを探してヨーロッパからインドへと旅し、初めの頃はその想いで描いていたが、日本へと描き進める頃には自然破壊や温暖化を感じるような時代になり、考えも変化していった。そして日本の四季を描き留めようと、作品はますます大きくなってしまった。  古来日本人は自然そのものに神を見出し崇拝した。産業が発達するにつれ忙しさに思いも薄らいで、水や空気、自然、太陽と月、全ての恵まれた地球環境があって当たり前となってしまった。今の文明は地球の恩恵で栄えていることを忘れてはいないだろうか。今日の様々な危機は、人が地球を征服したような振る舞いへの警告に思えてならない。これからは様々な人の知恵を持って地球と共生する文明へと進化して欲しいと願う。まずは地球に感謝をこめて。

三谷 祐資